溶連菌感染症について  小児科 近藤佳子

小児科 近藤佳子

小児科
近藤佳子

●プロフィール・健康法●

信州大学医学部卒業後、名古屋大学医学部小児科学教室に入局。大学病院や関連病院で研修、勤務を経て一心病院へ。

趣 味: 読書(子供の本も好きです)、音楽鑑賞
健康法: @よい水を飲むようにしています。
Aお米は玄米、胚芽米や雑穀を入れたお米にしています。できるだけ、農薬や添加物の少ない食品を選ぶようにしています。また、塩はミネラルの多い海水塩を使用しています。
Bデトックス(体内に溜まった毒素を排出させる健康法)を心がけ、特に便秘しないように気をつけています。


溶連菌感染症はA群β溶血性連鎖球菌という細菌が、咽頭や扁桃腺に感染することにより起こります。一年を通して見られますが、特に大気が乾燥し咽頭粘膜に菌がつきやすくなる11月末から春先にかけてよく見られます。子供の60〜70%が一度は感染する疾患です。2回以上感染することもあります。放置したり、あるいは適切な治療をしないでいると、後で合併症を発症することもあり侮れない疾患です。

Qどのように感染しますか?
溶連菌に感染した人の咳やくしゃみで細菌が飛散し、それを吸い込むことにより感染します。潜伏期間は2〜5日くらいです。
Qどんな症状ですか?
突然38〜40℃の高熱が出て、咽頭痛、頭痛を訴えます。気分が悪くなり、嘔吐する人もいます。咽頭は赤く腫れ、口蓋に点状出血斑を認めたり、扁桃に膿がつくこともあります。また、首のリンパ節が有痛性に腫れます。溶連菌の毒素により、全身にかゆみを伴う粟粒大の発疹が出て真っ赤になったり、舌がイチゴの様にブツブツした感じになることもあります。発疹が消えたあと、手足の指先から皮膚が膜様にむけてくることもあります。
1〜3才位の小さなお子さんの場合は、上記のような症状ではなく、鼻汁が2〜4週間続いたり、何となく熱っぽいだけのこともあり、中耳炎になることもあります。
Q合併症について教えてください。
@急性糸球体腎炎
感染2〜3週間後に、尿の出が悪くなり、身体がむくんだり、血尿が出たり、頭が痛くなったりします。入院治療が必要となります。小児では90%は後遺症を残さずに治癒しますが、慢性腎炎に移行する症例もあります。溶連菌に感染した患児は、約1ヶ月後に腎炎の合併の有無を調べるため尿検査をします。
  Aリウマチ熱
発病2〜3週間後に、発熱、関節痛で突然発症し、約半数に心臓の炎症を合併します。心臓の弁膜の障害は、急性症状が治った後にも残り心機能を障害します。

Q診断は簡単につくのですか?
綿棒で、咽頭分泌物をぬぐって調べます。約10分で結果が出ます。
Q治療法を教えてください。
抗生物質を10〜14日服用します。服用しはじめて2日もすれば、熱、のどの痛み、発疹などの症状は落ち着いてきますが、薬をすぐにやめると、3週間位して、合併症で述べた急性腎炎やリウマチ熱を発病することがあります。指示通り、しっかり薬を服用するようにして下さい。
Q予防はどうしたらいいですか?
うがい、手洗いが基本です。乾燥しやすい季節は、加湿器を使ったりして、適度な湿度を保つように心がけましょう。
家族内感染することもありますので、兄弟で(大人の方でも)のどの痛みや発熱があれば、早めに受診するようにしましょう。

 


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